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「東天の獅子 第四巻 天の巻 嘉納流柔術」 夢枕獏著 読み終わりました。 好地円太郎が死にました。 好地円太郎は、西郷四郎と武術試合で争った強豪です。 好地は、小さい時両親を亡くし、苛められていることを理解せず、 生きてきた人間です。 四郎に試合で負けて、瀕死の深手を負いましたが、 その後精進して、再度復活を目指していたところでした。 このままの弱った身体のままいたんじゃ、四郎君に悪い。 そんな心を揺さぶられるような、友情の思いで、必死に頑張っていたようです。 死んだ理由は、以前飲んでいた飲み屋での、ヤクザとのイザコザにて、 根をもっていた恨みで、ランニング中に一気に刺されてしまいました。 さて、それはさておき、 円太郎が属していた柔術道場は県下随一の名のある巨大道場です。 その重臣の一人がやられたとあって、門下生が怒り心頭です。 しかし、そこへ、骨のある、相手方のヤクザの親分が犯人の子分を従えてきます。 まず、その子分の顔はメチャクチャな状態で、身体の骨もそこらじゅう骨折しているようです。 右腕手首から先っぽがなく包帯が巻かれています。 親分が袋に入ったその右手をごろりと、道場主に差し出します。 親分の手の小指も包帯が巻かれて、血のあとが滲んでいます。 「こいつ(子分)は今から警察に行かせますが、これで気がお済になりませんしたら、 ここで、どのようにでもして下さい」と申し出ます。 そんなシーンが印象的でした。 もし、自分の子供が他人を殺めてしまったりしたら、 どうだろう、こういうやり方は。 これは明治のころのお話ですが、ゾクゾクしました。 あと、西郷四郎が思い悩んだ末、講道館を出ます。 その別れ際の、横山作次郎とのやりとりは、泣けました。 (前読 「東天の獅子 第三巻 天の巻」) |
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